福山→佐賀 移籍騎手初勝利 なお課題残る旧福山競馬

2013年3月24日に福山競馬が廃止されて約1ヶ月が経過しようとしています。再就職問題が表面化する中、移籍先の佐賀競馬で初勝利を挙げた騎手もいます。未だに元関係者の再就職が３分の２決まらず、日に日にその影響の大きさを感じますね…。

渡辺博文騎手（46）が移籍先の佐賀で初勝利

まずは純粋におめでとうですね。一般着業ならいわば”転職”。慣れ親しんだ競馬場から全く知らない土地に仕事を求めていくというのはやはり楽なことではないでしょう 。この日渡辺博文騎手は10戦目。騎乗予定だった騎手が前日のけがで乗れなくなり、ピンチヒッターとして急遽出場での勝利でした。

「無欲で臨んだ」と話す通り、やはり土壇場での勝負根性というのは違いますね。続くレースでも2勝目を挙げ、ようやく騎手としての再スタートを切れたのではないでしょうか。今後も是非活躍して欲しいところです。

ただ、福山競馬が廃止され新しい一歩を踏み出している人もいれば、未だに再就職先が決まらず行政と団体との間で板挟みになっている人もいるようです。

再就職　3分2決まらず

福山市競馬対策室によると、職を失った１０９人のうち、他の競馬場などに再就職が決まったのは３月末現在で３８人。その後、同室の窓口を介さず独自に就職先を見つけた人や、退職を決めた人もいるという。転居先が決まらず、競馬場敷地内の宿舎に残っている人もいるが、対策室は「転居の期限は設けず柔軟に対応したい」とする。 続きを見る

地元を離れたり、あるいは年齢的なことも考えると新しい技能を身に付けるのは…という方もいるでしょう。未だ再就職が決まっていない不安というのは、どうしても拭いきれないものがあります。

行政も柔軟な対応を見せており、転居期限は設けないとしていることから両者がどうやって歩みよっておくかがこの先ずっと課題になってくると思われます。

最近相次いで地方競馬が閉鎖に追い込まれていますが、競馬ファンの減少への懸念はもちろんのことですが、競馬に関わっていた人たちのフォローというのも今後さらに活性化して欲しいところですね。